なぜ多くの相続人が焦るのか?相続宅地売却、10か月では足りない現実

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相続不動産を取り巻く現状

日本では年間約130万人が亡くなり、多くの不動産が相続されています。相続した宅地を維持することが困難な場合や、相続税の納税資金が必要な場合、あるいは複数の相続人で分割する必要がある場合など、さまざまな理由で相続宅地の売却を検討される方が増えています。

特に近年では、空き家問題の深刻化や固定資産税の負担増、管理の困難さなどから、相続を期に売却を決断されるケースも少なくありません。

相続税納付期限という「タイムリミット」

相続税は相続開始から10か月以内に現金で納付する必要があります。この期限は延長が認められることは稀で、期限を過ぎると延滞税や無申告加算税などのペナルティが課されます。納税資金確保のための売却であれば、この期限を考慮した綿密なスケジュール管理が不可欠です。

多くの相続人の方は「10か月もある」と考えがちですが、実際に手続きを始めてみると、想像以上に時間が足りないことに気づかれます。
相続登記、遺産分割協議、不動産査定、売却活動、契約手続きなど、やるべきことは山積みです。

相続不動産の理想的な売却スケジュール

相続開始~3か月:相続登記の準備期間

この期間は「準備の黄金期」といえます。まず相続人の確定から始まり、遺産分割協議書の作成、必要書類の収集などを行います。
特に戸籍謄本の収集は、被相続人の出生から死亡までのすべてを揃える必要があり、本籍地が遠方の場合は予想以上に時間がかかります。

また、この時期に不動産の現況確認も重要です。権利関係の確認、境界の状況、建物の状態などを把握し、売却に向けた課題を洗い出します。

3か月~6か月:売却活動開始

相続登記が完了したら、いよいよ売却活動の開始です。まず複数の不動産会社に査定を依頼し、適正な売却価格を把握します。
この際、相続税評価額と実勢価格の乖離を確認することも重要です。

媒介契約を締結し、物件情報の公開、内覧対応などが始まります。
この時期は買主を見つけるための重要な期間であり、価格設定や販売戦略が売却の成否を左右します。

6か月~9か月:売買契約・決済

買主が決まれば、売買契約の締結です。契約から決済まで通常1~2か月程度かかります。この間に買主のローン審査、境界確定測量、必要な場合は建物解体などを行います。
特に注意すべきは、買主のローン審査に時間がかかるケースです。審査が長引いたり、最悪の場合は否決されたりすることもあり、スケジュールに大きな影響を与えます。

10か月以内:相続税納付

売却代金を受領したら、速やかに相続税の納付を行います。納付期限ギリギリまで待つことは避け、余裕を持って手続きを完了させることが大切です。

実際によくある「想定外」

理想的なスケジュールを立てても、実際には様々な要因で遅延が生じます。

例えば、遺産分割協議がまとまらない、売却価格で意見が対立するなど、相続人間の調整に予想以上の時間を要することがあります。

また、境界確定に隣地所有者の協力が得られない、建物の解体に時間がかかる、地中埋設物が発見されるなど、物件特有の問題が発生することもあります。

そしてさらに、不動産市況の悪化、競合物件の増加、季節要因などにより、想定より売却に時間がかかることもあります。

時間との勝負~スピーディーな売却の重要性

相続開始から相続税の納付まで、相続人が考えているほど時間はありません。特に納税資金の確保が必要な場合、売却の遅れは致命的です。期限に間に合わなければ、不利な条件での売却を余儀なくされることも少なくないでしょう。

また、売却を急ぐあまり、相場より安い価格で売却してしまうことも避けなければなりません。限られた時間の中で、適正価格でスムーズに売却を進めるには、経験豊富な不動産会社のサポートが不可欠です。
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