【プロが解説】土地売却は「今」が正解? 建築費高騰が招く意外なリスク

News

連日のように株価上昇のニュースが報じられ、市場に活気がある今の状況を見ると、「不動産もこれからもっと値上がりするのでは?」という期待が膨らむのも無理はありません。

「土地を売りたいけれど、もう少し待てばもっと高く売れるのではないか?」「今のタイミングで決断してしまって、後悔しないだろうか?」土地の売却を検討されているお客様から、実際にこのようなご相談をよくいただきます。

大切な資産ですから、この上昇気流に乗って少しでも良い条件で手放したいと考えるのは当然のことです。

しかし、不動産のプロとして、現在の市場環境(特に建築費や人件費の動向)を分析すると、一つの結論に至ります。

それは、「『今』こそが、最も好条件で売却できるベターなチャンスである」ということです。

なぜ、「待つ」ことがリスクになるのか。 今回は、ニュースでも話題の「建築費高騰」と「土地価格」の意外な関係について分かりやすく解説します。

■止まらない「建築費」と「人件費」の値上がり

皆さんもニュースなどで、「ウッドショック」や「資材価格の高騰」といった言葉を耳にすることがあると思います。

実際、建設業界では今、以下のようなコスト増が続いています。

建築資材の高騰: 木材、コンクリート、鉄骨などあらゆる材料費が値上がりしています。

物流コストの上昇: ガソリン代や運搬費用の増加。

深刻な人手不足: 職人さんの高齢化や労働力不足により、人件費が上昇傾向にあります。

これらは一時的なものではなく、今後しばらくは継続、あるいはさらに上昇すると予測されています。つまり、「家や建物を建てるためのコスト」は、過去最高水準になりつつあるのです。

■なぜ「建築費」が上がると「土地の売値」が下がるのか?

ここで多くの方が疑問に思うのが、「建物の値段が上がるのと、私の更地の値段に何の関係があるの?」ということでしょう。

実は、これには密接な関係があります。ここには、不動産買取業者の「逆算の論理」が働いているからです。

そもそも、建物を建てるためのコスト(建築費)は、大きく分けて「モノ」と「ヒト」の費用で成り立っています。

【建築費】 = 【資材費】 + 【人件費】

今、この「資材」と「人件」の両方が同時に値上がりしているため、建築費全体が大きく膨れ上がっている状態です。

一般的に、土地を買い取る不動産会社やハウスメーカーは、最終的にそこに新築住宅やマンションを建てて、一般のお客様(エンドユーザー)に販売します。

このとき、販売価格の決め方は以下のようになります。

【販売総額(新築価格)】 = 【土地の仕入れ値】 + 【建築費(資材費+人件費)】 +【利益】

重要なのは、一般の方が購入できる「販売総額」には限界があるということです。

給料が急激に上がらない限り、いくらコストがかかったからといって、無制限に高い家が売れるわけではありません。

つまり、「販売総額(予算の上限)」が決まっている中で、「建築費(資材費+人件費)」がどんどん上がってしまったらどうなるでしょうか?

予算内に収めるためには、「土地の仕入れ値」を下げるしかなくなるのです。

建築費(資材+人件費)が高くなる ➡ 土地に回せる予算が減る ➡ 土地の買取価格が下がる

これが、現在の不動産市場で起きているメカニズムです。

建築費や人件費の高騰は、巡り巡って「土地価格の下落圧力」として跳ね返ってきています。

■「半年後」の市場はどう変わる?先送りのリスク

「まぁ、でも、株価上がってるし、とりあえず半年くらい様子を見ようかな」

そう考える方もいらっしゃいますが、現在の「建築費(資材費+人件費)」高騰の速度において、半年という期間は市場環境がガラリと変わるのに十分な時間です。

もし半年後に、今よりもさらに資材費や人件費が上がっていたらどうなるでしょう。

業者は、今ご提示できる金額よりも、さらにシビアな査定額を出さざるを得なくなります。

また、もう一つの懸念材料として「住宅ローン金利」の動きもあります。

今後もし金利が上昇すれば、買い手である一般の方の購買力(借り入れ可能額)が下がります。

そうなれば、不動産価格全体が下落基調になる可能性も否定できません。

「あの時、問い合わせたタイミングで売っておけばよかった」そうした機会損失をしてしまうのが、今の市況における最大のリスクと言えます。

■気になった「今」が動くべき時

市場価格は常に変動していますが、現状のトレンドを見る限り、待つことで「建築費が劇的に下がり、土地が高く売れるようになる」という見込みは薄いのが正直なところです。

むしろ、市場がまだ活発に動いており、事業者が土地を欲しがっている「今」こそが、高値売却のチャンスと言えます。

土地の売却を検討し、この記事にたどり着いた(お問い合わせいただいた)そのタイミングこそが、実は一番の売り時なのかもしれません。

半年後に後悔しないために、まずは「今の適正価格」を知ることから始めてみませんか?

査定は無料ですので、ランド・フリーダムにご相談ください。

ランド・フリーダムは、大阪府寝屋川市・交野市・枚方市を中心に関西全域で20年以上、不動産の直接買取・不動産開発などの不動産業を営んでおります。

プロとして、専門家として、他社には無い独自の豊富なノウハウを用いて、不動産の売却をご検討中のお客様の気持ちに寄り添ったご提案をいたします。